お子さんの歯並びに隙間はありますか?

お子さん、あるいはお孫さんのお口を覗いた時に、歯と歯の間に隙間はありますでしょうか?

子供の歯の歯並びを「乳歯列(にゅうしれつ)」、大人の歯の歯並びを「永久歯列(えいきゅうしれつ)」と言いますが、乳歯列から永久歯列に変わるときに大きな変化が起こります。

それは、①あごの成長②歯のサイズアップです。

 

①こどもの成長に伴いあごの高さも幅も奥行きも大きくなります。この時期に然るべき大きさにあごがバランスよく発育すると歯並びにも都合が良く、話す・食べるなどのお口の機能にも好都合で、一生涯のメリットといえます。

 

②歯のサイズアップとは乳歯と永久歯の歯の大きさの違いのことを指しています。当たり前ですが乳歯の方が小さく永久歯の方が大きいです。どれくらい大きいかご存知でしょうか?上顎の前歯では約5mm、下顎の前歯4本では約7mmもサイズアップします。つまり、生え変わる時にその分のスペースの余裕がないと、歯並びが整わないということです。

 

また、これまでの統計学的分析により、乳歯列ですでに歯並びが悪い子は、ほぼ100%の確率で永久歯列の歯並びも悪くなるというデータがあります。

一方で、乳歯列で隙間が合計6mm以上あった場合には、先ほどの歯のサイズアップに順応できるため永久歯列でも歯並びの不整はほとんど無いそうです。

 

以上より、乳歯列には隙間がある方が将来の歯並び的には良いということが言えます。この隙間は「発育空隙(はついくくうげき)」と呼ばれます。しかし、現代の子達には食生活・食文化・食習慣の変化によりこの発育空隙が非常に小さかったり、無い子も多いです。

 

綺麗な歯並びは一生涯を通して多くのメリットかあります。虫歯のみならず、子供の歯並びにもぜひ関心を持っていただき、一緒に綺麗な歯並び獲得を目指していきましょう!