2日間歯磨きしないだけで歯垢が歯石に変わる!?

 

歯垢(しこう)と歯石(しせき)の違い、わかりますか?

歯垢とは字の如く「歯の垢」であり、昔は「歯くそ」とよく言っていたかと思います。「プラーク」という言葉を耳にしたことがある方もいるかもしれませんが、プラークは歯垢のことを指しています。歯垢は食べかすや細菌、唾液中のタンパク質などが混ざり合っているぬめりのある汚れです。この汚れは、生きている人間全ての人の歯についています。特に食後は非常に多いです。歯垢は柔らかいため、歯磨きをすることでそのほとんどを取り除くことができます。

 

一方、歯石は非常に硬く、歯ブラシでは取れません。歯石は取り残されてしまった歯垢が時間と共に多くのミネラル成分を取り込んで硬くなった状態をいいます。一度歯石になってしまうと決して歯ブラシでは取れないばかりか、歯垢の表面が非常に粗造であるためにより汚れがつきやすく細菌も繁殖しやすく、負の連鎖に陥ってしまします。これが歯周病の始まりであり、悪化の原因でもあります。

 

では、どのくらいで歯垢が歯石に変わってしまうのでしょうか?

実は歯ブラシで取り除かれなかった歯石は2日で硬化が始まり、15日で完全な歯石になるということがわかっています。つまり、猶予は2日です。極端な話、2日間歯磨きをしないと全ての歯垢が歯石に変わり始めてしまうということです。

また、ほとんど食べ物を食べないから歯石ができない、1日1食だけだから歯磨きみ1日1回だけしかしなくてよいとお考えの人もいるかもしれません。しかし、人間生きている間は自然と唾液がでており、その唾液にはタンパク質が含まれています。つまり唾液さえ出ていればそれが歯垢となり、歯石となります。他にも舌や頬の粘膜のターンオーバー(古い細胞が剥がれ落ち新しい細胞と変わる)により、多くのタンパク質が食事をとっていなくてもお口の中に存在しています。つまり、食事の回数に関係なく歯ブラシはできるだけこまめにする必要があるのです。

 

 

 歯垢が歯石にならないよう日々の歯ブラシを徹底することはもちろん、それでも歯ブラシで100%汚れを落とすことは不可能に近いですので定期的に歯医者を受診して点検を兼ねてクリーニングをしてもらうことが重要となります。