私たちのお口は「食べる(咀嚼)」「飲み込む(嚥下)」「話す(発音)」などをはじめとした日常生活を営む上で非常に重要な役割を担っています。これらのお口の機能は赤ちゃんのときにはまだ未成熟であるものの、成長とともにどんどん発育し、小学校の高学年で成人とかわらないほどに発達が完了します。成熟中は生活環境や食生活などなどの影響を非常に受けやすくもあります。
さて、みなさん、指しゃぶがお子様の歯並びや顎の成長に影響するということを聞いたことがあるでしょうか?また、矯正治療をしている場合、指しゃぶりがあると、治療の妨げとなることも知っているでしょうか?
他にも、
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タオルや服の一部をよく噛んでいる
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口呼吸である(常にお口が”ぽかん”っとあいている)
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唇を噛んで遊ぶ癖がある
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爪を噛む癖がある
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くちゃくちゃご飯を食べる
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頬杖をつく
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ゲームや本を読むときにうつ伏せになって顎を支点に顔を支えている
などなどの習慣をお持ちではないでしょうか? これらはお口の適切な発達を妨げるだけではなく、歯並びにも悪影響を与えます。
ではなぜ、これらの習慣があると、歯並びに影響するのでしょうか?
そもそも、歯というのは、外側からは唇と頬、内側からは舌に挟まれて存在しています。唇・頬・舌はいずれも筋肉で、これら筋肉による筋圧(圧力)によって歯並びが決まります。内側と外側の筋圧のバランスが取れないと、歯並びが悪くなってしまうのです。筋圧に加え、先程の指しゃぶりなどの習慣があると、より悪影響となってしまうのです。そのため、各種筋肉を適切に発達させ、悪影響を与える習慣を改善することで、お口の機能を適切に発達させ、引いては理想的な歯並びを獲得することへと繋がります。
これらは定期検診によって早期発見・早期治療が可能となります。ぜひ虫歯の検診と兼ねて一度ご来院ください!