「金属のバネが目立たない入れ歯」の「①ノンメタルクラスプ入れ歯」に続く2つ目の入れ歯についてご紹介します。
その名も「コーヌスクローネ」と呼ばれるものです。
これは、簡単に言うと「茶筒」の原理を利用した装置で、茶筒の蓋を外す時の抵抗感のように外れにくく、しっかりはまることでしっかりと噛める、さらには、バネも使用しないため入れ歯とか気づかれにくいです。
元々ドイツで開発された”コーヌスクローネ”ですが、実は日本に入ってきてから随分時間が経ち、長い歴史があります。入ってきた当時は
非常に多くの歯科医師がこの方法で治療をしていたのですが、治療過程が非常に複雑であるなどの理由から、現在この治療を行なっている歯科医師の数は大きく減少しました。しかし、予防医学の発展により失う歯の数が少なくなったこと、審美的な需要の高まったことなどから近年再度注目を浴びるようになりました。
写真の通り、バネがなく見た目に優れているのみではなく、ブリッジの良さ(噛み心地、見た目の美しさ)と入れ歯の良さ(取り外して隅々まで磨ける、トラブルがあった場合修理対応がしやすい)の両者のいいとこ取りができるのが”コーヌスクローネ”です。
ただし、先ほど述べたように、治療過程が複雑であることから、他の被せ物や入れ歯治療よりも治療回数・治療期間がかかります。また、保険適応ではないため、費用もかかります。
コーヌスクローネはお口の中の状態に合わせて様々な設計ができる一方、適応外の症例もいくつかあります。ご興味のある方は、見本もありますので、まずはお声がけください。実際に触ってもらい、実感してみてください!